東京都中央区佃にある「住吉神社」では、2023年8月4日(金)〜2023年8月7日(月)に、「例大祭」が開催されます。
今回は、前日の住吉神社の様子や、8月4日(金)のお祭りの様子などを、実際に行った筆者が写真付きでご紹介します。
住吉神社について
住吉神社は、正保3年(1646年)に大阪の住吉神社の分霊を移した際に建立されました。
東京都中央区の佃から月島一帯の氏神(同じ地域に住む人々が共同で祀る神道の神)となっています。
佃島について
住吉神社がある東京都中央区・佃は、もともとは佃島と呼ばれていました。
佃島は、漁師たちが隅田川の河口付近を拝領し、正保元年(1644年)に埋め立てて造られた島です。
この漁師たちが摂津国(現在の大阪市西淀川区)佃村・大和田村の出身だったため、故郷の名をとり佃島と名付けたのが由来となっています。
【佃に移住した漁師たちその後】
佃島に移住した漁師たちは、幕府お抱えの漁師として徳川将軍へ日々の鮮魚を献上していたようです。特にシラウオ(白魚)は、関ヶ原の戦いの翌年(慶長6年/1601年)に家康が食したときに喜んだため『御菜魚』として献上が命じられていたほど。
そのため、佃島漁業組合には『白魚献上箱』が現在でも伝えられています。
住吉神社例祭について
住吉神社例祭のはじまりは昭和22年(1947年)、講組織「佃嶋氏子中」が「佃住吉講」と改称し3年に一度の例祭(神幸祭)を執り行うようになったのがはじまりとされています。
現在も行われている、『獅子頭宮出し』、『宮神輿宮出し』、『船渡御』などは例祭中の重要な行事とされています。
【八角形の神輿は珍しい?】
住吉神社例祭で出される「八角神輿」。関東にある神社で所有する神輿の中でも、八角のものは珍しいもののようです。
住吉神社 参拝式・展示物や周辺地域の様子(8/4撮影)
参拝式
住吉神社境内で参拝式が19:00からやっていました。
獅子頭宮出し
8月5日(土)午前中に予定されている『獅子頭宮出し』ですが、8/4(金)は展示されていました。
こちらは中央区民無形民俗文化財にも指定されている貴重な獅子頭となっています。
宮元大神輿
宮元大神輿も普段はガラス越しの展示となっていますが、お祭り期間中は生で見ることができました。
八角形の神輿は関東では珍しく、佃島に移住した祖先らが大阪出身だったためと思われます。
大正時代の住吉神社例祭がわかる写真も
2023年は3年に一度の大祭のため、『獅子頭の宮出し』がされていました。
お祭りの時の夜の佃
「津久田」と当て字のような提灯に和太鼓などがあり、不定期で祭囃子演奏がされています。
この祭囃子演奏は「佃ばやし」と言われ、江戸三大囃子の一つとされていました。
江戸風情溢れるお祭り感が味わえます。
大祭の期間中には20mほどもある大幟(おおのぼり)が6本、立てられています。
こちらは前日から期間中ずっと立てっぱなしのようです。
神社周辺は金曜夜ではじまったばかり、ということもありスイスイと通れるくらいの人通りでした。
私は抱っこ紐で行ったのですが、ベビーカーで来ている親子もいましたよ。
住吉神社 前日までの周辺地域と境内の様子
例祭前日の周辺地域
夕方に撮影したため、少し見にくいですが、旧佃川支流沿い・佃住吉講の周辺に高さ18mの『大幟(おおのぼり)』が合計6本、立っています。
根本は、『大幟』を支えるために、抱き木で支えられています。
この『大幟』はお祭り初日の午前10時(8月4日)に一斉旗揚げされ、お祭りのはじまりとなります。
大幟の根本には案内板もあります。
佃小橋周辺には「住吉神社御祭禮」とかかれた提灯がつり下がっている鳥居などが設置されています。
境内の様子
【2023年】東京・住吉神社の夏祭りに出店していた露天の種類は?
住吉神社(東京都中央区)をざっと歩いて見ていったところ、出店していた露天は次のとおりです(2023年8月時点)。
- 焼きそば
- 焼き鳥
- 串焼き
- フランクフルト
- じゃがバター
- 冷やしキュウリ
- 冷やしパイン
- 生ビールやソフトドリンク(缶・ペットボトル)
- かき氷
- りんご飴
- チュロス
- 射的
- 金魚すくい
- スーパーボールすくい
全部は書ききれていないので、ご参考までに!
住吉神社へのアクセス
まとめ 参考文献なども記載
いかがでしたでしょうか?
住吉神社例祭は、東京都中央区佃で開かれる3年に一度のお祭りです。
ぜひ週末のお出かけや、次回開催の検討になれれば嬉しいです。
参考文献
●佃まちかど展示館 展示パネル
●長崎福三著『魚食の民』
●佃住吉講公式ホームページ『佃住吉講と佃祭り(佃島住吉の祭り)』
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